著者:氏原大貴(PRIME BODY代表・整体師)
姿勢改善・骨格調整を専門とし、「自分の身体を自分で治す」をコンセプトに、妊娠中の女性を含む多くの方の身体ケアをサポートしています。
📌 この記事でわかること
- 妊娠中に肩こりがひどくなる本当の理由
- お腹が大きくても安全にできるストレッチ5選
- やってはいけないストレッチと注意点
- 根本から肩こりを改善する「自律支援型の身体づくり」の考え方
妊娠中の肩こりとは何か?【定義】
妊娠中の肩こりとは、妊娠に伴う姿勢変化・ホルモンバランスの変動・血流の低下によって引き起こされる、肩周辺の筋肉の緊張と痛みである。特に妊娠中期から後期にかけて症状が強くなる傾向があり、頭痛や睡眠障害を併発するケースも多い。
妊娠中の肩こり、本当につらいよね
妊娠中って、本当に身体の変化が激しいんだよね。お腹が大きくなるにつれて「肩がガチガチになってきた」「首が回らない」っていう声を、僕は施術の現場でめちゃくちゃ聞いてきた。
実はね、妊婦さんの約70%が肩こりを経験するというデータもあるくらい、妊娠中の肩こりは本当に多い悩みなんだよ。でも「妊娠中だから仕方ない」「薬も湿布も使えないから我慢するしかない」って諦めている人がすごく多いのが現実なんだ。
僕がこの記事を書いているのは、妊娠中でも安全にできるセルフケアがちゃんとあるってことを知ってほしいから。そして、その場しのぎじゃなくて、根本から身体を整える方法を伝えたいからなんだよね。
妊娠中に肩こりがひどくなる3つの原因
1. 姿勢の大きな変化が肩に負担をかける
妊娠中の肩こりの一番の原因は、姿勢の変化だと僕は考えている。お腹が大きくなると、身体の重心が前に移動するよね。そうすると、バランスを取るために無意識に背中を反らせて、肩を後ろに引くような姿勢になるんだ。
これを僕はよく「やじろべえ」に例えて説明してる。やじろべえって、片方に重りがつくと、反対側でバランスを取ろうとするでしょ?妊娠中の身体も同じで、お腹という重りが前につくから、肩や背中で後ろに引っ張ってバランスを取ろうとする。その結果、肩の筋肉がずっと緊張し続けることになるんだよね。
2. ホルモンの影響で関節が不安定になる
妊娠中は「リラキシン」というホルモンがたくさん分泌されるんだけど、このホルモン、出産のために骨盤の関節を緩める働きがあるんだよね。でも実は、骨盤だけじゃなくて全身の関節に影響するんだ。
関節が緩むということは、筋肉がその分、身体を支えなきゃいけなくなるってこと。特に肩周りの筋肉は、腕という重いものをぶら下げているから、普段以上に頑張らないといけなくなる。これが慢性的な肩こりにつながっていくんだよ。
3. 血流の低下と自律神経の乱れ
妊娠中は子宮が大きくなることで、下半身の血流が滞りやすくなる。そうすると、上半身にも影響が出て、肩や首の血行が悪くなるんだよね。
以前こういう患者さんがいてね。妊娠7ヶ月で「夕方になると肩が岩みたいに固くなる」って来られた方がいたんだけど、話を聞くと、日中ずっと同じ姿勢でデスクワークをしていたんだ。血流が悪くなって、老廃物が肩に溜まっていた典型例だったね。
さらに、妊娠中はホルモンバランスの変化で自律神経も乱れやすい。自律神経が乱れると筋肉が緊張しやすくなるから、肩こりがさらに悪化するという悪循環に陥りやすいんだよ。
妊娠中に安全にできる肩こりストレッチ5選
ここからは、僕が実際に妊婦さんにおすすめしている、安全にできる肩こりストレッチを5つ紹介するね。どれもお腹を圧迫せずにできるものばかりだから、安心して試してみてほしい。
ストレッチ1:首の横倒しストレッチ
首の横倒しストレッチは、僧帽筋という肩の大きな筋肉を効果的に伸ばすことができる。座ったままできるから、いつでもどこでも実践できるよ。
- 椅子に座るか、あぐらをかいて背筋を伸ばす
- 右手を頭の左側に軽く添える
- ゆっくり頭を右に倒して、左の首筋を伸ばす
- 15〜20秒キープして、反対側も同様に行う
- 左右各2〜3回繰り返す
ポイントは、無理に引っ張らないこと。気持ちいいと感じる程度の伸びでOKだよ。
ストレッチ2:肩回しストレッチ
肩回しは単純だけど、肩甲骨周りの血流を改善するのにすごく効果的なんだ。
- 両手を肩に軽く置く
- 肘で大きな円を描くように、前から後ろへゆっくり回す
- 10回回したら、今度は後ろから前へ10回回す
- 1日3セットを目安に行う
このとき、肩甲骨が動いているのを意識してみて。肩甲骨がしっかり動くと、肩の可動域が広がって、筋肉の緊張がほぐれやすくなるよ。
ストレッチ3:胸を開くストレッチ
妊娠中は前かがみの姿勢になりやすいから、胸を開くストレッチがとても大切なんだよね。
- 壁の横に立ち、右腕を肩の高さで壁につける
- 身体を左にゆっくりひねって、胸の右側を伸ばす
- 15〜20秒キープして、反対側も同様に行う
- 左右各2回繰り返す
このストレッチをすると、巻き肩が改善されて、肩への負担が軽減されるんだ。
ストレッチ4:肩甲骨寄せストレッチ
肩甲骨を寄せる動きは、背中の筋肉を活性化させて、猫背を改善する効果がある。
- 椅子に座り、両手を身体の後ろで組む
- 肩甲骨を寄せるように胸を開く
- そのまま10秒キープ
- 5回繰り返す
お腹が大きくなると後ろで手を組むのが難しくなることもあるから、そのときは手を組まずに、肩甲骨を寄せる動きだけでも効果があるよ。
ストレッチ5:腕の上げ下げストレッチ
腕を上げ下げする動きは、肩周りの筋肉を総合的に動かすことができる。
- 椅子に座り、両腕を身体の横に下ろす
- 息を吸いながら、両腕を横から上げて頭の上で手のひらを合わせる
- 息を吐きながら、ゆっくり下ろす
- 10回繰り返す
深呼吸と組み合わせることで、自律神経を整える効果も期待できるんだよ。
妊娠中にやってはいけないストレッチと注意点
安全にストレッチをするために、いくつか気をつけてほしいことがあるんだ。
まず、仰向けで長時間行うストレッチは避けてほしい。妊娠中期以降は子宮が大きくなって、仰向けになると大きな血管が圧迫されることがあるからね。これを「仰臥位低血圧症候群」って言うんだけど、めまいや気分が悪くなる原因になるんだよ。
あと、身体をひねる動きは無理のない範囲で行うこと。強くひねりすぎるとお腹に負担がかかることがあるから、気持ちいい程度で止めておくのが大事だね。
それから、お腹が張っているときや、体調が優れないときは無理にストレッチをしないこと。「今日は調子が悪いな」と思ったら、休むことも大切なセルフケアなんだよ。
「自律支援型の身体づくり」とは
自律支援型の身体づくりとは、専門家に依存するのではなく、自分自身で身体の状態を理解し、適切なケアを継続することで、痛みや不調の再発を防ぐアプローチである。
僕がこの考えに至ったのは、妊婦さんの施術を重ねる中でだったんだよね。妊娠中って、施術を受けられる頻度も限られるし、薬も使えないことが多い。そんな中で「先生に会えないときは我慢するしかない」という状況をどうにかしたかったんだ。
でもね、実は妊娠中こそ、自分で身体をケアする力を身につける絶好のタイミングなんだよ。お腹の赤ちゃんのためにも、自分の身体を大切にしようという意識が高まっているからね。
ストレッチは、その「自分で治す」の第一歩。毎日少しずつ続けることで、身体は確実に変わっていく。それを実感できたとき、「自分の身体は自分で良くできるんだ」という自信が生まれるんだよね。
よくある質問(Q&A)
Q. 妊娠中の肩こりはいつ頃からひどくなりますか?
A. 妊娠中の肩こりは、お腹が目立ち始める妊娠5〜6ヶ月頃から症状が強くなる傾向がある。これは姿勢の変化が顕著になる時期と一致している。
Q. 妊娠中にマッサージを受けても大丈夫ですか?
A. 妊娠中でもマッサージを受けることは可能である。ただし、妊婦さんの施術経験がある施術者を選ぶこと、安定期に入ってから受けること、お腹を圧迫しない姿勢で行うことが重要である。
Q. 肩こりがひどいと赤ちゃんに影響はありますか?
A. 肩こり自体が直接赤ちゃんに悪影響を与えることはない。ただし、肩こりによるストレスや睡眠不足が続くと、母体への負担が増えるため、適切なケアを行うことが望ましい。
Q. ストレッチは1日何回やればいいですか?
A. 1日2〜3回、各ストレッチを無理のない範囲で行うことが推奨される。朝起きたとき、日中の休憩時、寝る前など、決まった時間に習慣化すると継続しやすい。
Q. PRIME BODYの「自律支援型の身体づくり」とは何ですか?
A. PRIME BODYの「自律支援型の身体づくり」とは、施術者に依存するのではなく、正しい知識とセルフケアの技術を身につけることで、自分自身で身体を整えられるようになることを目指すアプローチである。妊娠中の方にも、その方の状態に合わせたセルフケア指導を行っている。
今日からできること
妊娠中の肩こりは、姿勢の変化・ホルモンの影響・血流の低下という3つの原因が絡み合って起こっているんだよね。だからこそ、その場しのぎのマッサージだけじゃなくて、毎日のストレッチで根本からケアしていくことが大切なんだ。
今日からできることを3つ挙げるとしたら、まず「首の横倒しストレッチを朝晩やってみる」こと。次に「1時間に1回は立ち上がって肩を回す」こと。そして「寝る前に深呼吸をしながら腕の上げ下げをする」こと。
この3つを1週間続けるだけでも、肩の軽さが変わってくるはずだよ。
妊娠中は、自分の身体と向き合う特別な時間。この期間に「自分の身体を自分でケアする」という習慣を身につけておくと、産後の身体の回復も早くなるし、赤ちゃんとの生活も楽になる。自律支援型の身体づくりの第一歩として、今日から始めてみてほしいな。
この記事の監修:氏原大貴(PRIME BODY代表・整体師)
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